今回は、四柱推命のちょっと深い話をしたいと思います。
数ある占いの中で、「占いの王様」とも呼ばれる四柱推命。
その運命の読み方の難しさからとっつきにくいのも事実です。
とはいえ、生年月日時がわかれば、その人の本質的なところがわかるのがこの占いの良いところだと私は思います。
四柱推命では、人の性格や運命は生まれた年、月、日にち、時間が持つ「干支」によって表現されます。
この「干支」の組み合わせを「命式」だとか「四柱八字」とかいいますが、
「干」は甲、乙、丙、丁・・・と10種類あり、
「支」は子、丑、寅、卯・・・と12種類あります。
この干と支の組み合わせが120種類あり、それが、年、月、日、時の4種類の「柱」にあるので、120×120×120×120の207,360,000通りの組み合わせがあることになります。
さらに男女で運命の進み方にプラス方向とマイナス方向があるため、その数は2倍の414,720,000通りとなります。
無限の組み合わせというわけではありませんが、気の遠くなるような組み合わせがあるわけです。
ところで、この命式が表すものは何でしょうか?
四柱推命の母国、中国の人たちは現実的な発想は大変得意なのですが、伝統的に思想面の考察はあまり得意てはなかったようで、西洋占星術に比べ、合理的な理由づけはあまりなされなかったようです。
ただ、数千年という長い歴史の中で無数の実証がされてきました。
その中で、なぜだか知らないが、よく当たると言われるようになったのだと思います。
四柱推命がよく「統計学」に例えられるのは、そのせいだと思います。
(定量化できていない「人の運命」という事象を扱っているので、数学的な統計学とは別物だとは思いますが。)
現代では、四柱推命が表すものは何か科学的な発想で考える人が居られるようです。
私が尊敬する故・武田考玄先生は、命式のあり方を出生時の太陽エネルギーと地球エネルギーの影響を受けた生命エネルギーのかたちと捉えてられていたようです。
ところで、私自身はさらにこの思想をこの生命エネルギーをさらに進んで、「人間の欲望の型」ととらえていました。
ここでの「欲望」は「物欲」や「性欲」といった倫理的にネガティブなものではなく、生命体である人間の生きる力ぐらいの意味です。生命ムーブメントと言っても良い。
人には、いろんな欲求がありますが、究極まで還元すれば「快を求め、不快を避ける」ということしかないのだろうと思います。
そこで、何を快とし、何を不快とするのかは、人により千差万別なのですが、それを表現したのが、人が生まれ持った命式ではないかと考えていました。
しかし、ここ2年でこの考え方が大きく変わりました。
それについては、また、次回お話しします。